#028 首都圏コンクリート株式会社

コンクリートが固まる前の状態を「生コンクリート」、略称「生コン」。今回は、生コン製造販売の首都圏コンクリート株式会社(草加市)で、コンクリートについてのあれこれを取材してきました。

■運搬時間は40~60分
セメントと砂、砂利、水と化学薬品などが練り混ぜられてできた生コンは、コンクリートミキサー車(以下ミキサー車)に積まれて出荷されます。
取材に伺ったのは平日の昼頃。工場駐車場に常に数台のミキサー車が待機し、生コンが充填された車が数分おきに走り出していきました。荷台のドラムを回転させて品質が保たれたまま工事現場へ。その平均運搬時間は40分~60分だそうです。

全国約2900社の生コン工場の大半が中小企業なのは、生コンが”なまもの”だから。JIS日本産業規格が発行している規格表には「生産者が練混ぜを開始してから運搬車が荷卸し地点に到着するまでの時間は、1.5時間以内とする」と書かれています。

■注文ごとのオーダーメイド
同社のおもな得意先は、ゼネコンや施主から依頼を受けた大小数十の商社です。
「○○リューベを〇〇(日時)までにどこへ」という概要とともに、プロジェクトの設計士がスペックを指定した注文書が届き、製造の準備が始まります。(※1リューベは1㎥で、重さにして2,300~2,400kg)
スペックは、材料の配合指定、強度、流動性の指定です。強度が高ければ良いのではなく、コンクリートの柔らかさや流れやすさ、型枠への充填しやすさの指標も大切です。

生コンは、プロジェクトごとのオーダーメイドということになります。
世界のコンクリート事情は気候環境によって異なるそうですが、災害が多い日本では強度等世界最高水準の検査基準が設定されています。

■「生コン」の面白さ
来年創業40年の同社 森 貴容子副社長に生コン製造の面白味を聞きました。
「JIS規格に沿ってオーダー通りに配合するのですが、材料は自然由来のものがあるし砂利も形状がさまざま。季節や気候なども加味して繊細な調整を施して指定通りの製品となります。まるで料理のようですよ」

オーダー通り納めたはずでも、施工現場の判断で規格範囲内であっても、硬めに、軟らかめにといった再調整を受けることも珍しくないそう。工場心臓部のオペレーション室では、2人のスタッフが、プラントタワー内部に設置されたカメラに映された複数のモニターをチェックしていました。
プラント内で練り混ぜられている生コンを見ながら「ちょっと柔らかすぎる」と感じたら作業を止めて”作り直し”を指示することもあるそうです。

森副社長の話す「料理のよう」という生コンづくりの繊細さが腑に落ちました。

首都圏コンクリート株式会社 採用特設サイト
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