
さいたま商工会議所の会員は12,020事業所(令和7年4月31日現在)。経営相談や各種セミナー、会員交流活動、検定事業などさまざまな活動を行っています。
広報発信に欠かせない公式Webサイトは、3年前のリニューアル以降、サーバー保守、運用管理を当社が担当しています。
サイトの特長は、なんと言っても200ページ以上の全ページについての編集制作をすべて職員の方々が行っている点です。これは、当社が担当しているサイトでは、めずらしいケースです。

半数の職員が編集作業を経験
サイト運用の概要や背景について紹介します。
導入しているCMS(コンテンツマネジメントシステム=更新ツール)はWordPressです。「セミナー」のページを追加編集することと、固定の項目にページを追加編集することは職員が行えるように設定してあり、会議所全職員の半数近くが作業を経験済み。
ただし「NEWS」「トピックス」については、Webを担当する広報課(旧・情報政策課)の3名が別のアカウントで更新することになっています。いずれも、当社作成のマニュアルがあり、Web制作の専門知識が無くても操作できるようになっています。
実際の運用フローは、例えば交流会の告知なら、交流会担当の職員自身が管理画面上でページ作成、その後上長に確認許可をもらったら公開します。そして、その内容を「新着情報」「NEWS」に掲載したい場合は、交流会担当が広報課に依頼して広報課が対応する、というシンプルなものです。時期が過ぎたなど必要に応じたページ削除は、広報課が行っています。

DX推進でサイトリニューアル
このような全所体制での運用が始まったのは、3年前のリニューアルからです。
旧サイトにはCMSが導入されておらず、特定の職員が参考書などで学びながらコード編集などを行っていたそうです。
リニューアルの時に当社の窓口となって担当していただいた会員サービス課課長 三好健史さんもその一人。所内の意識改革などの運用の苦労を聞きましたが、、、。
「リニューアルに取り組んだ時期は、DX推進の流れもあって『会議所内の情報化』という言葉も掲げられていました。会議のペーパーレス化、FAXはやめようとか。さらにコロナでオンライン相談が導入されたりというタイミングだったから、案外スムーズでした」
リニューアル制作については、更新のスピードアップと効率化、シンプルでスマホでも見やすいデザイン、同時にセキュリティー対策もしっかりと、というテーマがありました。予算を抑えたい意向があり、当社が制作するのは全体のデザインと生成するページのフォーマットデザインだけ。公開時の全ページについて職員の方が作る、ということになりました。

最近ではGoogleフォームを使ったり…
2021年秋、当社の制作ディレクターによる操作マニュアルの説明会を会議所内で開催。10数人の職員が参加して2度行いました。それから約半年間で職員の方によるページ制作が完了。2022年の4月の公開となりました。
リニューアルは、職員のITリテラシー向上のきっかけになったと前述の三好さんが話してくれています。「会員の方がたくさん見てくれるようになって、セミナーの問い合わせも増えたようです。最近ではGoogleフォームを使ってみたり、職員それぞれが勉強してくれて工夫してくれるようになったと感じています」
今後の課題などについては
「WEBサイトの改善アイデアは煮詰まっていないけど、商工会議所自体のDX推進はまだまだのところがあるんです。入会手続きがまだアナログだったり。『動画いいよね』という声は聞くけど、有効的な企画はまだ見つかっていません。SNSの活用も考えなくてはいけませんね」
さいたま商工会議所
https://www.saitamacci.or.jp